ドラマ・映画で中国語!!: 宮パレス～時をかける宮女～（宮鎖心玉 2011）

“宮鎖心玉＋杨幂”についてのブログ 1

＊

この記事は、沪江网で中国語訳されています。

お勉強したい人、中国の方などはどうぞ。
日本观众吐槽《宫锁心玉》纯为宫廷穿越闹剧

＊

杨幂

《宮》は、今年（2011年）1月末から放映され、大人気になったテレビドラマです。主演は杨幂（ヤン・ミー）です。正式タイトルは《宮鎖心玉》で、「宮殿－－心（の玉）に鍵をかける」みたいな意味でしょうか。

杨幂については、 “やな女 !!　杨幂”などをご覧ください。

日本では、皇室を舞台にしたお笑いドラマなど作れるわけもありません。また、イギリスなどの王国においても、王室を舞台にしたスラップスティックは作れないでしょう。ところが、中国では皇室を舞台としたお笑いドラマを作れてしまいます。

その代表がたぶん、金庸の小説《鹿鼎记》だと思います。これは、娼婦の息子がひょんなことから宦官になりすまして、清の皇帝（康熙）とお友達になり、どんどん出世して、たくさんのお嫁さんを獲得していく物語です。台湾や香港、中国では何度も映画化、テレビドラマ化されているようです。

鹿鼎记

お笑い皇室ものドラマのもうひとつの代表が《还珠格格》でしょう。これも原作小説があるようですが、1997年に放映されたテレビドラマが大ヒットしました。身寄りもなくその日暮らしをしている少女が皇帝の娘になってしまう物語で、その皇帝とは、康煕の次の次の乾隆です。第二部が1999年、第三部が2002年が放映され、今年の夏にはリメーク版《新还珠格格》が放映されています。第一部と第二部でヒロインを演じたのが赵薇（ヴィッキー・チャオ）で、この子は《少林サッカー》に出ていたあの女の子です。

还珠格格赵薇

中国のお笑い皇室ドラマの代表ふたつが、いずれも清朝の絶頂期を舞台にしているのはなぜでしょうか？　漢民族にとっては清朝とは外人（満州人）の政権であるためにお笑いに仕立てることも可能なのかもしれません。また、清朝の皇帝のなかでも康熙とか乾隆は、民衆的な評価においてはお笑いの舞台にしやすいのかもしれません。

そして、この《宮》も舞台は清朝康熙時代です。さらにこのドラマでは、もうひとつ“穿越”というテーマも付加されています。“穿越”とはタイムスリップとかタイムトラベルとかテレポーテーションなどの総称で、つまりは時空を超えるという意味のようです。ヒロインである晴川（ヤン・ミー）は現代の女の子なのですが、康煕晩年の時代にスリップしてしまい、ここから物語が展開していきます。

穿越女

今年（2011年）の7月、上海の地下鉄の出口に突如として “穿越女” が現れ、彼女は500年前の時代から“穿越”してきたと訴えました。彼女はまわりを取り囲んだ人たちに、あれこれ事情を説明したり、“穿越”したことの保証書みたいなのを見せたりします。

で、どうやってあんたと連絡を取ったらいいのかと聞かれると、“那还不简单”とか言って、いきなりiPhoneを取り出して相手の電話番号を聞いたりします。つまりは、ネットゲームの宣伝のためのパフォーマンスだったようです。