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2012年の12月から2013年の1月にかけて、オランダ・香港・大陸で王家卫(ウォン・カーウァイ)の 《一代宗师》 が公開されました。 《一代宗师》 は、実在した中国の有名な武術家のひとり、叶问(イップ・マン)を描く映画です。ぼくたちが、いつ 《一代宗师》 を見られるのかはわかりませんが、その日のための準備をしておきたいと思います。
実在した中国の武術家として、ぼくたちがまず思いつくのは黄飞鸿でしょう。《ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ》 シリーズという映画があるからです。
次に思いつく清朝末の武術家が、霍元甲かもしれません。2006年に公開されたこんな映画があるからです。
《霍元甲(SPIRIT)》 2006
たとえ、孙俪がでているからといって、この映画について何かを語る気はしません。たぶん、日本人役者が演じているのであろう日本人役の人の顔があまりに醜いからです。
霍元甲は、この映画で描かれているように上海で活躍するのですが、生まれは天津あたりの北の人であることに注目しておいてもいいでしょう。
霍元甲(1868-1910)は、日本語で言うと黄飞鸿(1847-1924)よりも二世代後に生まれています。ブルース・リーの映画に 《精武门(ドラゴン怒りの鉄拳)》 1971 というのがありますが、霍元甲が開いたのが精武门とのことです。
《ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ》シリーズにおける黄飞鸿は、十三姨の影響などもあって、現実に目にする西洋文化にびっくりしたり、産業(工業)の発展の重要性に自覚したりまします。愛国は愛国であっても、けっこうお気楽です。
この映画の霍元甲は、より積極的に愛国です。黄飞鸿は、 《ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ》 において、戦いたくて西洋人と戦うわけではないわけです。でも、この映画の霍元甲は、格闘技大会において、愛国心のために日本人や西洋人と戦います。
霍元甲は孙中山(孫文)を支持し、孙中山も霍元甲を高く評価していたそうです。孙中山は霍元甲の格闘技大会を見学して、そのとき “尚武精神” という文字を霍元甲に送ったそうです。
孙中山という人は、お笑いとして映像化すればけっこう魅力的なように思うのですが、霍元甲は中華民国の成立(1912)を見る前に死んでいます。
李連杰霍元甲製作特輯
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