2012年1月16日月曜日

鹿鼎记 1984 -- 永遠の傑作お笑いドラマ




《鹿鼎记》(百度百科 日本語ウィキペディア)は、金庸が書いた最後の長編小説です。何度もドラマや映画になっている作品で、現在ではゲームにもなっているようです。

《鹿鼎记》とは、どんな意味なのでしょうか。百度百科には、こんなふうに書かれています。

“逐鹿中原、问鼎中原”

“鼎dǐng”とは鼎(かなえ)で、鼎とは王位や政権を象徴するものだそうです。“中原Zhōngyuán”とは黄河の中流・下流の地域のことで、中国の中心地です。“鹿lù”には政権という意味もあるそうです。

そんなわけで“中原逐zhú鹿”あるいは“逐鹿中原”とは、政権を争うことを意味するようです。

《鹿鼎记》を見てみようという人は、金庸原作ドラマ《碧血剑》を見てから《鹿鼎记》を見たほうがいいように思います。《碧血剑》は明朝崩壊を描き、《鹿鼎记》は清朝4代目皇帝康煕時代のドラマで、時代的につながっているからです。

《碧血剑》は、最近では2007年にテレビドラマが作られています。力を抜いてだらだら見ているとそれなりに楽しめるドラマで、美女もたくさん出てきます。

なかでも明朝最後の皇帝崇禎帝の公主、阿九を演じる孙菲菲は健気です。百度百科には孙菲菲とは“内地第一古典美女的称号”と書かれていいます。

で、阿九は《鹿鼎记》にも登場します。《碧血剑》2007のほとんどラストシーンにおける阿九-孙菲菲を見てから、《鹿鼎记》1984 での阿九に出会ったとき、ぼくは笑い死にしました。

ぼくは金庸の小説を日本語でも中国語でも読んだことはないのですが、この《鹿鼎记》は世界4大小説の1つに選ぶべきだと思います。ニーチェとか、ドゥルーズフーコーが、このドラマを見たならば、必ずや“いいね”をクリックすると思います。

ドゥルーズがニーチェを読んで、ぼくたちに教えてくれた、ぼくたちにとって最も必要のないことは次の3つです。

・怨恨--おまえが悪い、おまえのせいだ……。
・やましい心--わたしが悪い、わたしのせいだ……。
・禁欲主義的理想

これを見事に実践してくれるのが《鹿鼎记》の主人公--韦小宝です。

《鹿鼎记》1984 で韦小宝を演じるのは若き日の梁朝伟トニー・レオン)です。香港TVBの俳優養成所時代から注目を集めていた梁朝伟は、この《鹿鼎记》から一気にスター街道を邁進していきます。

1984年において、周星驰チャウ・シンチー)はまだ無名です。B級映画で名の売れてきた周星驰が、韦小宝を演じるのは1992年の映画《鹿鼎记》(ロイヤル・トランプ)です。

康熙を演じているのが刘德华アンディ・ラウ)で、このドラマで香港の2大男優が主役をつとめています。

《鹿鼎记》とは韦小宝が、何冊もの“四十二章经”という経典を探していく物語で、すべての“四十二章経”を集めてはじめて重大な秘密が解き明かされます。

話しは飛びますが、周星驰の《鹿鼎记》1992 で解き明かされる秘密とは、なんと--ぼくたちはその瞬間、笑い死にできるわけですが、そんなお話は別のところでしたいと思います。

主題歌を歌っているのは张国荣(レスリー・チャン)ですが、国语版でも张国荣が歌っているのかどうかは知りません。

1984 鹿鼎记 片头主题歌

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