2012年4月4日水曜日

甄嬛传(宮廷の諍い女) 2011|第56集~第60集|小競り合いの応酬

ラベル“甄嬛传” 19

甄嬛の回宮については、後宮の面々はもちろん、官僚たちの反発も強いものがありました。このため、皇帝はどんな手を打ったのかというのは、第55集で語られたことでした。

皇帝は漢人である甄氏を満州人にして、位の高い八旗のひとつに加えます。さらに、甄嬛を四阿哥の生母とします。しかし、四阿哥もすでに10代の少年です。22歳の女性がママであるというのは無理があるため、甄嬛は32歳になります。

また、ついには甄嬛を“妃”に昇格させるのですがこれまでの“菀”という名前はもはや縁起がよくないので熹妃とします。

こうなってしまうと、もう誰も公には文句は言えません。

甄嬛が出家している間、沈眉庄にご奉公していた小允子も、甄嬛のもとに戻ってきます。流朱がいなくなってしまった今、ぼくたちをときおりなごませてくれるのは小允子です。

第五集で、甄嬛がずっと病気のため、ほとんどの宮女と宦官が鞍替えしてしまうとき、小允子は自分が鞍替えしない理由をこう述べています。

“奴才兄弟受常在这等恩惠,一定尽心侍奉。今生报不完的,将来死了变个大青牛,驮着小主成菩萨去。”
われら兄弟は常在さまに恩があるので、心をつくして仕えます。もし、今生で恩に報えなければ、死んだ後、大きな青牛になって、小主を菩薩にするため、小主を背負ってごいっしょいたします。

第56集-第60集は大きな波乱はない(わけではない)ものの、皇后一派と甄嬛の小競り合いが繰り返されます。

皇后一派の攻撃のひとつが、槿汐と苏培盛の追い落とし作戦です。太监と宮女の恋などとんでもないと、二人は取り調べられ、槿汐の部屋から春画が描かれた箱が発見され、二人は逮捕されてしまいます。

太监と宮女の結婚(对食)は、百度百科の記事をざっと眺めてみると、大昔から珍しいことではないのだけれど、それがどれくらいいけないか、どれくらい許されるのかというのは、時代時代によって異なるようです。こんな問題が、成文化されることはなかったのでしょう。

娘・胧月を敬妃に託して出家した甄嬛ですが、回宮してみると、胧月は敬妃になついていて、甄嬛が本当のママであることなど認識できません。敬妃はかつては甄嬛にあれこれよくしてくれたのですが、皇后の画策もあって、いまでは頼れるおねえさんではなくなってしまってのです。

そこで、甄嬛はインテリで病弱な端妃に頼って、槿汐と苏培盛の救出を画策します。

皇帝は、そんなあれこれで槿汐と苏培盛を許してあげるのすが、さらには二人を夫婦として認めてあげます。甄嬛の回宮ために“对食”を覚悟したかに見えた槿汐ですが、今や、苏培盛と幸せな時間を過ごすこともあるようです。

甄嬛の皇后一派に対する攻撃のひとつは、祺贵人追い落とし作戦です。甄嬛は、皇帝に祺贵人の宮女虐待現場を見せつけ、祺贵人を外出禁止にさせます。

あれこれの小競り合いのなかでも、出産まじかの甄嬛がお腹を突き出しながら、祺贵人たちに偉そうにお説教するシーンは、見どころのひとつだと思います。孙俪ファンではなくても、ここは大笑いできると思うので見逃さないでください。

もうひとつ朗報があります。眉庄がついに懐妊します。自分に対する皇帝の仕打ちが許せなかった眉庄ですが、ある日、とびきりのおめかしをして、皇帝が出てくるところを待ち伏せして、皇帝にもらった腕輪がなくなってしまったと嘘をつきながら皇帝を誘惑します。

このほか気になるのは、果郡王とか安陵容とか叶澜依(宁贵人)などの動向でしょうか。


ラベル《甄嬛传》 --目次

 1 后宫・甄嬛传 2011(1)--最後の孙俪(スン・リー)
 2 后宫・甄嬛传 2011(2) --登場人物と役者
 3 后宫・甄嬛传 2011(3) --清朝後宮のしくみ
 4 后宫・甄嬛传 2011(4) --孙俪传(スン・リー伝)
 5 后宫・甄嬛传 2011(5) --名セリフ集1
 6 后宫・甄嬛传 2011(6) --名セリフ集2
 7 后宫・甄嬛传 2011(7) --名セリフ集3
 8 甄嬛传 第1集-第5集 --甄嬛の病気
 9 甄嬛传 第6集~第10集 --闘いのはじまり
10  甄嬛传 第11集~第15集 --華妃の斜陽と復活
11  甄嬛传 第16集~第20集 --浣碧の迷走
12 甄嬛传 第21集~第25集 --安陵容の憂鬱
13 甄嬛传 第26集~第30集 --“腹黑女”は日本語
14 甄嬛传 第31集~第35集 --仮面(差異と反復)
15 甄嬛传 第36集~第40集 --皇帝と甄嬛の陰謀
16 甄嬛传 第41集~第45集 --あっぱれ、流朱の死
17 甄嬛传 第46集~第50集 --戻ってきた笑顔
18 甄嬛传 第51集~第55集 --回宫(後宮再び)
19 甄嬛传 第56集~第60集 --小競り合いの応酬
20 甄嬛传 第61集~第65集 --二人のじゃじゃ馬
21 甄嬛传 第66集~第76集 --皇后,杀了皇后

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