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昨年(2014年)の12月20日から
鹿鼎记 2014
の放映が始まりました。 《鹿鼎记》 と言えば、韦小宝の奥様たちがどうなっているのかが楽しみなわけです。そんなこんなについては、こっちの記事を見てください。
鹿鼎记 2014|韩栋版小宝の新たな奥さまたち
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ぼくは、どちらかというと 《神雕侠侣》 2014 よりも、この 《鹿鼎记》 を見れる日を楽しみにしていました。
鹿鼎记 2008 |
《鹿鼎记》 2008 は、たぶん原作に忠実に、子供の康熙と韦小宝がオーバイをやっつけます。でも、この子役ふたりのもったいぶった演技にどうもなじめませんでした。
また大きくなった韦小宝=黄晓明も、いかにもごスター様でございますみたいな演技が、軽さをだいなしにしているように思います。
神雕侠侣 2006 |
この人が出ていれば必ずや駄作であるという役者の代表が赵文卓ですが、黄晓明もそういうスターの一人になったように思います。
昨年(20014年)范冰冰主演、赵文卓と黄晓明という二大ろくでなしスターが共演した 《白发魔女传之明月天国》 という映画がありましたが、完全に無視されました。
黄晓明は、昨年の12月に公開された、吴宇森(ジョン・ウー)が監督し、章子怡が自ら出演をかってでたとかで話題になった大作 《太平轮》 にも出ていました。もちろん、ヒットしませんでした。
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韦小宝と建宁公主 |
韩栋は最近では 《笑傲江湖》 2013 で田伯光を演じ、《天龙八部》 2013 では虚竹を演じていました。どちらもわりと軽さをよく出していました。
しかし、軽いのりで突っ走る韦小宝を、ただ単に軽く演じるのは、役者にとって並大抵のことではないようです。《鹿鼎记》 2008 と同様に、もたもた感が気になる分には気になります。
海公公 |
今(2015年1月3日)、全50集の第36集まで放映されていて、第20集くらいまで見ました。ぼくは、韩栋版 《鹿鼎记》 を最後まで見ようと思います。
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金庸ドラマファンというのは、たとえば 《神雕侠侣》 ならば “古天乐版 《神雕侠侣》 1995 が最高の経典である” と、決め打ちしたがります。それはそれで当然のことのようには思います。
ただ、中国の場合、“古天乐版 《神雕侠侣》 1995 が経典である” と確定してしまうと、誰もがそれに同調してしまいます。それはそれで問題があるようにも思います。
ぼくにとっての 《鹿鼎记》 は、デビューしたての梁朝伟が主演した
鹿鼎记 1984
が経典です。これをはじめて見たのはレンタルDVDだったので、今でもレンタルできるのかもしれません。このドラマの梁朝伟は、なんと軽々しいことでしょうか。
中国ドラマ(に限るわけではありませんが)というのは、おばかなヒーローを描きつつも、ついには愛だ! 人間だ! 真実だ! とかを語ってしまいます。
昨年(2014年)、一番笑わせてくれたドラマが 《金玉良缘(金襴良缘)》 でしたが、物語が進むにつれ、どんどん重くなってしまうのが最大の欠点でした。
梁朝伟版 《鹿鼎记》 1984 は、徹頭徹尾 “愛だ! 人間だ! 真実だ!” などと語ることなく、お笑いだけに徹した大傑作です。
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《鹿鼎记》 2014 の韦小宝=韩栋は、靴の先に虎のぬいぐるみみたいなのをつけています。これは、もちろん周星驰の
《鹿鼎记》1992
《鹿鼎记Ⅱ神龙教》1992
へのオマージュということなのでしょう。
周星驰はお笑い役者として名を売り、お笑い映画監督として名を売るわけですが、ほんとうはちっとも軽くありません。周星驰は、ついつい “愛だ! 人間だ! 真実だ!” とか、真面目に語ってしまうからです。
そんなあれこれは、このブログのあちこちで書いているのですが、たとえば
侠客行 1989 -- トニー・レオンのお笑いドラマ
を見てください。そんなことよりは、見られるのであれば、梁朝伟の80年代の武侠ドラマは必見です。軽いことが、いかに正しいことかがよくわかります。
鹿鼎记 1984 (金庸)
倚天屠龙记 1986 (金庸)
绝代双骄 1988 (古龙)
侠客行 1989 (金庸)
梁朝伟の韦小宝は、現代に穿越(タイムトリップ)したこともあるのでした。
正牌韦小宝之奉旨沟女 1993
【鹿鼎记】片头曲:《天意如此》
韩栋版《鹿鼎记》 看点一:不学无术市井行
韩栋版《鹿鼎记》整理2014 看点二
韩栋版《鹿鼎记》看点三
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