2012年7月8日日曜日

碧血剑 2007/1993 --金庸ドラマとはお笑いである



日本の金庸ドラマファンにとってなじみ深い《碧血剑》とは、日本でテレビ放映もされ、DVDも発売されている大陸版のテレビドラマ

碧血剑》 2007

だと思います。

しかし、《碧血剑》 2007 とは、なんとも気合の入っていないドラマで、途中で見るのをやめようかなとも思いました。あまりに軽すぎるのです。

《射鵰英雄傳》や《神鵰侠侶》、《笑傲江湖》では、主人公は最初から強いわけではなく、あれこれな出会いとかがあって、だんだんと強くなっていきます。ところが、《碧血剑》では、袁承志ははじめから最後までずっと強いのです。

でも、美女、夏青青(黄圣依)につられて見ていると、だんだん面白くなってきます。

このドラマは力を入れて見てはいけないのです。力を抜いてのんきに見ているとけっこう笑えます。

《碧血剑》 2007 については、日本のWebにも多くの情報があることでしょう。ここでは、違う《碧血剑》を見てみたいと思います。

なお、このブログでは、黄圣依の出ている映画は、こんなのを見ています。

白蛇传说(白蛇伝説) 2011
见习黑玫瑰 2004 (出水芙蓉 2007)

さて、これから見るのはこの映画です。

碧血剑》 1993 香港


メンバー構成は、こんな感じです。

袁承志--元彪
归辛树--吴孟达
归二娘--马海伦
阿九--张敏
温堡主--徐锦江
温仪--李美凤
夏雪宜(金蛇郎君)--李修贤
夏青青--叶全真
何铁手--袁咏仪
何红药--王玉环

阿九はいますが、阿九の師匠程青竹は登場しません。归辛树が、阿九のお師匠さんだからです。《碧血剑》 2007 では、華山派の归辛树と归二娘の夫婦は、重病の赤ちゃんを救う手だてを探すため江湖をさすらっていました。

このドラマでの归辛树は女盗賊団の首領のようで、つまりは、程青竹+归辛树というイメージなのでしょう。归辛树を演じているのが吴孟达で、吴孟达と张敏の阿九のお笑い師弟コンビが登場するや、ドラマは一気に喜劇化していきます。

袁承志に負けた青青が泣きじゃくって、袁承志が青青をなぐさめると、青青が袁承志の腕に噛みつくシーンとか、归二娘が五毒教に負けて泣きじゃくって、それを吴孟达がなぐさめるシーンとか、とてもいいと思います。

江湖の腕自慢たちは、温家堡(温家の館:温家が支配する街)に続々と集まってきます。広東語版ではどうなるのかわかりませんが、普通話吹き替え版では、温家堡の発音は温家宝と同じです。

もちろん、温家堡には五毒教の連中もやってきます。何铁手と何红药の関係とか、何铁手と袁承志の関係とか、何铁手と阿九の関係とかも、お笑いどころです。

さて、青青はどうしたのでしょう。はじめのほうで武功を披露するものの、あとはずっと、袁承志をしたうおしとやかな温家堡のお嬢様というイメージです。

こんなふうに書いていると、この映画がまっとうに展開していくみたいな感じにになってしまいますが、実際には、展開が省略されすぎているため、さっぱりわけがわかりません。

それでも《碧血剑》 2007 を2、3回見た人にとっては、だいたいは誰が誰だかわかるので、2、3回見ればなんとなく大筋は把握できると思います。ぼくは4、5回見て、ようやく大笑いできるようになりました。

このドラマは、単なるお笑いだけではなく、たとえば阿九が归辛树の弟子であるといったような、掟破りの改编がたくさん散りばめられているので、“え! なんでそうなるの?”と、もっと笑えるわけです。

もうひとつのお楽しみは、《碧血剑》以外の金庸ドラマ由来のシーン探しです。これは、特にこの映画だからというわけではなく、金庸もの映画における常套手段です。たとえば、何も見なかったことにするため、自分で自分の目をつぶすシーンとか--あれこれ出会えると思います。

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