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2012年1月3日火曜日

王家卫（ウォン・カーウァイ）の青春映画

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このブログは《东成西就》 1993 あるいは《东成西就 2011》、また《东邪西毒》とは何であるのかを解明してみようという試みです。

これまで、お笑い妖怪映画で香港のスターに出会い、金庸ドラマで金庸が創出した武術の達人たちに出会いました。この記事では、いよいよ王家卫（ウォン・カーウァイ）の登場です。

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なんで王家卫なのかというと、王家卫は《东邪西毒》という映画を作るからです。《东邪西毒》については、次回の記事で紹介することにして、この記事では王家卫の出発を確認しておきたいと思います。

王家卫は、1958年上海で生まれ、1963年に香港に移民します。大学ではグラフィックデザイン科に在籍し、それからTVBの監督・シナリオコース養成所を経て、正式にTVBに入ります。1982年からの5年間において、王家卫は10本くらいのシナリオを書きます。

とはいえ実際には、王家卫はたいした仕事はしません。プロデューサーなどをしていた刘镇伟（ジェフ・ラウ）は王家卫の良きお友達なのですが、刘镇伟は初めて監督をつとめることになります。

刘镇伟は、会社のブラックリストに入れられてしまっている王家卫を援助するためもあって、初監督作品のシナリオを共同で書くことを提案します。こうして出来上がったのが、吸血鬼＝三宅一生をめぐるお笑いヴァンパイアもの《猛鬼差馆（バンパイア・コップ）》 1987 です。

この二人がシナリオ執筆にとりかかっていたとき、おりしもメキシコでのワールドカップ 1986 が開催されていて、マラドーナ率いるアルゼンチンが優勝します。二人は、毎晩、お酒を飲みながらワールドカップ中継を見ていて、シナリオ執筆はぜんぜん進展しなかったそうです。