2013年4月14日日曜日

笑功震武林 2013 - たまには王晶の映画も…



この映画は、今年(2013年)の3月8日に公開されました。王晶(バリー・ウォン)の映画はこのブログでは初めて見ることになると思います--と思っていたのですが、あらま知らず知らずのうちに、王晶が監督した 《鹿鼎记》 1992 と 《无价之宝》 2011 を見ていたのでした。

王晶は周星驰映画などの監督として、日本でも有名だと思います。香港映画の大職人なわけですが、出来の悪いのも少なくはありません。もちろん 《无价之宝》 2011 もそのひとつですが、テレビドラマの 《雪山飞狐》 2007 は最低でした。

この 《笑功震武林》 は、評判はあまり良くはないのですが、それでも、たくさんの登場人物が入り乱れる物語を90分にまとめたのはたいしたものだと思います。

民国初年のこと、国民党が清朝を打倒したとはいえ、国は混乱しています。林国栋(洪金宝)という軍閥がいます。日本軍から再三協力を求められているのですが、断り続けています。

林国栋の根拠地の近所に福星镇という町があって、国の混乱にも関わらず人々は平和に暮らしています。林国栋の娘雪儿(童菲)はお料理好きで、よく福星镇に買い出しにくるのでした。

なんで福星镇が平和なのかというと、ここには江湖を引退した強者7人=江湖七怪がいて、山賊などがやってきてもすぐに退治してしまうからです--というわけで、《7人の侍》 がはじめから村に住み着いているという設定です。

七侠は、こんなメンバーです。

道士甲乙炳|元华(道士)
开饭店的姐妹麦当娜|吴君如(食堂経営)
麦当红|谢娜(麦当娜の妹)
奶妈的花天娇|曾志伟(赤ん坊の世話係)
卖胭脂水粉的小喇叭|郑中基(化粧品売り)
小裁缝娇婆四|王祖蓝(仕立屋)
妓院老板娘黛玉姐|孟瑶(娼館のおかみ)

吴君如が最初に出てくるシーンでは、アジアのおみやげ屋さんでよく売っているフルーツのレプリカを頭にかぶっています。このおばちゃまのパワーには、いつも感心させられます。役名は麦当娜ですが、これは歌手のマドンナの音訳です。

で、黑泽青子という日本の女スパイが洪虎、洪豹、洪凤というならず者と結託して、林国栋を無理やり日本に協力させようとします。さらには、黑泽一派の策動を阻止しようとする反日本派組織のメンバーもからみます。

どっかで、中国の人が “これはまったくのクソ映画ではないよ” と言っていたのを見たことがあります。ぼくも、そんなように思います。

どっかで、王晶は “セリフよりは絵で笑わせるべきだ” みたいなことを言っていたのを見たことがあるように思います。ただし、この映画のお笑いのためのCGは、う~ん、ちょっとねえ……というのも少なくありません。

王晶のお笑いというのは、あくまでも毒のないお笑いなのですが、この映画はまあまあいいんじゃないでしょうか。

"Princess and Seven Kung-Fu Masters" (笑功震武林) Official MV


笑功震武林 七怪篇之 麥當娜

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